他人事じゃない!熱中症対策を見直そう
総務省の発表によると、2024年5月から9月までの間に熱中症で救急搬送された人の数は97,578人となり、調査が開始された2008年以降、最も多い搬送数だったそうです。また、2023年と比べても6,000人以上増えています。
自分は熱中症なんてかからない!対策はもう知っている!と考えている方も多いかもしれませんが、油断は大敵。あらためて、熱中症の対策を見直してみませんか?
今回は、「暑熱順化」と「手のひら冷却」についてご紹介します。
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水分や塩分をこまめに取ることは知っていたけど、
「暑熱順化」はあまり聞いたことがないなぁ… -
本格的な夏を迎える前に、暑さに強い体づくりをしておくことも重要なの!
「暑熱順化」で暑さに強い体を!

体を暑さに順応させることを「暑熱順化」といいます。ふだんから運動や仕事、入浴などにより汗をかく習慣があると、体が暑さに慣れ、熱中症を発症しにくくなると考えられています。
暑熱順化には数日~2週間程度かかる一方で、涼しい環境で4日以上過ごすと、暑熱順化の喪失が始まり、熱中症のリスクが高まります。

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運動不足の解消にも良さそうだし、季節外れの高温が観測されることも増えているから、早いうちから「暑熱順化」を意識して取り組んでみるのもいいかもしれないね。
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「暑熱順化」と合わせて、体をクールダウンさせることも忘れずに…首や脇など太い血管が通っている部分を冷やすと効果的だけど、それが難しい場合には手のひらを冷やすことでも一定の効果が得られるの!
熱中症予防には手のひら冷却も効果的

手のひらや足の裏、頬などには、動脈と静脈をつなぐ動静脈吻ふん合ごう(AVA)という特別な血管があります。通常は閉じていますが、体温が上がるとAVAが開き、一度に多くの血液が流れて熱が放出されます。AVAを冷やすと、そこで冷やされた血液によって効果的に深部体温(体の内部の温度)を下げることにつながります。
しかし、冷やし過ぎるとAVA が閉じてしまうため、15℃くらいがよいといわれています。保冷剤などで少し冷やした水道水に手足を浸す、専用のグッズを活用するなどして、熱中症を予防しましょう。
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手のひらなら気軽に冷やせそう!
きちんと対策をして、今年の夏もみんなで元気に乗り切りたいね。 -
病気による体調不良はもちろんのこと、寝不足や二日酔いなども熱中症のリスクを高める要因になるので、注意しよう!
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万が一の時のことを想定しておくことも大事だよ。
こちらのチャートを確認して、応急処置についてぜひ知っておいてね!
熱中症の応急処置

出典:厚生労働省ホームページ